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[コメント] ニューオーリンズ・トライアル(2003/米)

生臭く、迫力と凄みをまとったジーン・ハックマンの存在感が光る。その堂にいった悪役というか汚れ役ぶりのおかげで、映画全体が引き締まって見えるからたいしたものだ。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







内容としては社会派サスペンスで、「銃社会」といわれるアメリカの深刻な実態と陪審裁判制をベースにしているが、見終わった感想は、あくまでサスペンスと見るのが正しいのだろう。

ただ、社会派問題作として今ひとつ説得力を欠いたのは、ラストのジョン・キューザックの、ジーン・ハックマンから「評決を守ったんだ」という台詞に説得力がなかったからか。彼らの心情などはわかっても、やはり陪審コンサルタントたちと同じ穴のムジナのように感じられた。また、ダスティン・ホフマンの理想主義的弁護士像も、やや型どおりな感じで、悪くないが、いかにも通り一遍で印象が弱い面もあったのではないか。

ただ、現在の「銃社会」、銃が氾濫し乱射事件が続くアメリカ社会の実相を、少なからず反映している面はある。少し前なら、こういう裁判モノで、銃製造会社が訴えられる内容になるものなど誰も想像だにしなかったろう。

アメリカの陪審制裁判をテーマにした映画は少なくないし、社会派としてそれを扱ったものも多い。古くは『12人の怒れる男』から、『評決』『レインメーカー』『エリン・ブロコビッチ』『シビル・アクション』などあったが、そこで扱われた事件は、殺人であり、医療過誤であり、公害訴訟などであった。

今回、ついにその題材は銃会社そのものに向けられたわけで、この意味では、まちがいなく映画というものは、形は様々あれど、その時々の社会を広い意味で反映しているのだなあと実感させた。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)トシ 直人[*] プロキオン14[*]

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