[コメント] 史上最大の作戦(1962/米)
オールスター競演で映画として面白いが,映画としても決定的に欠けている処がある。
多くの個性が一つの「時(秋)」に結集する群像劇として面白いが,有名な俯瞰撮影の上陸場面では個性は消滅し,なんともノッペラボーな画になってしまっている。決して皮肉や含みがあってそう撮っているのではない。個々の兵士が実際に死んでいるという認識が制作側にないことの証左だ。
更にそれを裏付けるのが,大多数の出演者は死線に身をさらさずに生き残る(生き残る人々をピックアップしている)ことだ。やたらと前線へ行きたがる軍人ばかり出てくるが,その反面,累々たる屍体には個性がないのである。そのことが折角の名優たちの演技を胡散臭いものにしている。
これはチェスを愉しむのと同じ軍略ゲームの映画なのである。歴史の真実ではない。(・・・『プライベート・ライアン』)
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