[コメント] 戦争のはらわた(1977/独=英)
『時計じかけのオレンジ』の「矯正(強制)映画」みたいなアルトラ全開の開幕、綺麗事を排した反骨には感じ入るが、演出と僕の嗜好の相性の悪さを決定的に思い知らされた。何が起こっているのか分からない。国家×個人×大義×敵味方の概念が交差し破壊され相対化された地点のカオスの物語だから、誰が誰を撃ってるのか分からないのは演出上正しいのだと歯を食いしばって肯定しようとしたが駄目だった。混沌にも作法が必要では。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
病院シークエンスは別の映画みたいにシュールな味わいがあり、現実認識が地獄の最前線と戦地の外(欺瞞の地)では逆転するという症状が、「異常な正常さ」として提示されるのは腑に落ちるものがあり、視点が混乱した画面もそのテーマを踏まえていて唸りはしたものの、何だかそれも別の所で見たような気が・・・。
スローモーションの使い方で言うと、「そこはスローじゃないよ」:「なるほどそこはスローですね」=7:3くらい。有り体に言ってやはり雑だと思う。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。