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[コメント] わらの犬(1971/米)

窮鼠猫を噛む。
モモ★ラッチ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







もしくは四面楚歌。あるいは住めば都とは必ずしもならず。

人間がいかにして暴力に引き付けられるかを描いたこの映画、暴力とそれに突き動かされる動機付けを否応無く見せつけられたようで、普通のアクション映画とは異質な感じを受ける。その他ハンディを持った人物に対する人々の接し方等人間のあまり見たくない深い闇を見せつけられるようで相当胸糞悪く、刺激的な映画である一方、エンターテインメントとして立派に昇華されているところは立派であり、ペキンパーの魅力を存分に味わえる。彼の、この暴力に対する尋常ならざる感性は、他の監督を圧倒し、後々まで尾を引く後味の悪さがある。場所を片田舎に設定したことで町の閉鎖性を生み、それが映画の密室性に繋がっているのもいい。

ノーブラでシャツの上から乳首をつきたてるワイフを持った堅物学者を演ずるダスティン・ホフマンは彼女のどこに惚れたのだろう。私って魅力的でしょと思ってる女性ほど傍から見ると意外と魅力的でないもので。しかしスーザン・ジョージのいやよいやよも好きのうち的描き方は完全に男側からの一方的な描き方で反撥は食らうだろう。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ペンクロフ[*] kiona[*]

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