[コメント] スウィングガールズ(2004/日)
きっとこの映画を見ている東北地方というか、北国に在住する皆さんはその寒さと、雪と現実の環境に臨場感を味わったことでしょうね。
ビッグバンドのことがわからなくても、スウィングすることの楽しさですね。
このラストのステージのシーンだけでこの映画は十分に楽しめる。そして感動できる映画だったと思います。
いがったなぁー
矢口作品の素人っぽさと、見せるプロの緻密さにはいつも感心してしまいます。
この映画も導入部からいくつかのエピソードでマンガチックに話しが展開するわけですが、いずれも少女マンガの世界であって、このあたりの表現はさほど評価できるものとは言えません。
しかし実はラストの感動に向けて緻密な計算の中で、小さなシーンを織り込んでいるんですね。モンタージュというと少し違うかもしれませんが、東北地方とその地方の方言であったり、白石美帆の先生にこの方言を使わせてみたり、相変わらず竹中尚人の演技も臭いし、ネズミのエピソードとかね、こういう一見どうでも良さそうなシーンを盛り込んで最後に見せる、というこの緻密さですね。
何度か見直すとわかるんですんが、実はラストで彼女達が演奏するシーンは、案外短いんですね。2曲演奏しますが、それほど長いシーンではないんですね。これでエンディングになるんですけどね。
でも見ているとこのシーンがあまりに印象的で素晴らしいものだから、最初見たときにとても長く長く感じました。
映画の大半は、いかにも高校生のだらだらしたまとまりのない世界ですね。誰もが体験したあの世界ですね。
高校生は大人だから、他人から何か言われても何もやらない。やりたくない。かったるい。
でも自ずから感動すると一気にまとまりますね。
彼女達がなかなかうまく演奏できない時に「気持ちを合わせろ」という指示が出るでしょ。
あのシーンもなかなか面白い。
ということで映画が好きな人なら誰もが楽しめる、結構緻密な映画。
そしてジャズが好きな人はもっと楽しめる映画でしょうね。
ジャズのことを知っている人なら、もともとジャズがこういう感じで出来上がったことを知っているからですね。面白いですね。
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