人生のなかでたった三年間、ネイティブな東北人に混じって生徒生活を送った耳から聞けば、女の子のみならずほとんどの出演者の東北弁は、ナチュラルでないどころか全く聞くに堪えない。正確な山形弁なら理解できなかろう、という向きもあろうが、ならば正しい山形なまりの標準語を話させればいいだけのコトだろう。そこにも努力を払わないならば、なぜわざわざ山形を舞台に選んだのか。自分もあらゆる地方ドラマを楽しんで見てきたが、地元出身者の人はこういう歯痒さを感じていたんだろうな、ということが初めて肌で判った。

これが純粋なアイドル映画なら、こんな野暮は言わないだろう。集団のうちの誰もが主人公になり得るお話だからこそ、敢えて苦言を呈することを判ってほしいのだ。地方をなめてはいかんぞ、本当に！