[コメント] モンスター(2003/米=独)
この二人がこの現実に置いて何を共有したのか、と考えると悲しいモノがある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
例えば自分の事を日頃からとても嫌っている自己嫌悪の塊の様な人が、他人に悪意と取れる様な事をされたと感じれば酷く傷つくだろうが、それがその人の日常であればその痛みを吸収出来るだろう。
それとは反対にそう言った自己嫌悪の塊の様な人が、その自分の最低なレベルの所に、例え興味本位だとしても、そんな自分に興味・好意を持って降りてきてくれる人がいたらとしたらどうであろうか? それはやはり誰でも屈服するだろう、何故ならそれは自分の理想が現実となった姿だからだ。
アイリーンが今目の前に現れた理想に溺れた人だとすれば、セルバはそんなアイリーンの見ている理想だけを共有しその背負っている現実には気付かないか、または知っても自分で自分に知らないフリをする人だ。
ラスト、求刑を受けるアイリーンは多分理想の中だけで生きていくコトに迷いは無かっただろう。 それに対してセルバはどうだろうか?
この映画を見る限りセルバはこれを過去の中の一出来事として処理した様に見える。 それがこの映画の悲しいところでもある。
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