[コメント] さすらい(1976/独)
ここぞとばかりに言わせてください。「これが映画だ」と。
これは一体どういうこと?まるで最初からそれが映画として存在していたかのようなシーンが延々と続くとは。たかが一本の映画に対して思わず「奇跡」なんてつぶやいてしまいたくなる気持ちも、これなら分かるというもの。
膨大に蓄積された映画の記憶、ヨーロッパ的教養と歴史意識、全てを知ってしまった者の圧倒的な孤独、微かな希望として鳴り響く音楽。なにもかもが揃ったところへ、映画の神が舞い降りたのか。
映画にとりつかれたヴェンダースが映画の死を描いたこの場所で、また映画にとりつかれた人がたくさん現れたに違いない。その代表が青山真治、と納得した。
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