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[コメント] プラトーン(1986/米=英)

戦争なんて、映画には描けないのかも。

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







個人が体験した戦場の現実。でもそれはそれだけのことでしかない。それを観たところで、さて何が言えるのか。何も言えない。戦争は何故起きるのか。そんなことは誰も分からない。そも「戦争」を己の今この現実から取り分けて語ることなんて欺瞞でしかないのかもしれない。だからこそ、この物語り。個人同士の反目は戦争の原形で、その最中で死ぬ奴は死に、偶さか生き残った奴は後からその記憶を物語る。でも、それだけのこと。青年は戦場に赴いて、そして生きて帰ってきた。でも、それだけのこと。

アジア人が、アメリカ人が描くアジア人でしかないのはいつものこと。アメリカ人の映画なんだから仕方ない。

天を仰いだキリストみたいなエリアスの最期、爆撃の中に浮かぶ悪魔みたいなバーンズの形相。現世の地獄のような戦場と対比される、降臨する救済者としてのヘリ。分かり易すぎる寓意がちょっとハナにつかないでもないけど、その場にいたひとの実感でもあったのだろう。

☆3つなのは、主張(?)の割りによくもわるくも良質の戦争映画だから。(べつにかまわないのだけど。)

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)Myurakz[*]

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