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[コメント] クライシス・オブ・アメリカ(2004/米)

メリル・ストリープの妖しさと凄みが映画の華となっている。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







デンゼル・ワシントン主演だが、メリル・ストリープの迫力、存在感が圧倒的だった。内容は、洗脳技術などわかりにくいところがあって、展開がややご都合主義的に感じられるところもあるが、しかし、「戦争の民営化」という言葉を聞く昨今では、設定に妙な生々しさがあってちょっと落ち着かない感じもする。

リアリティとまではいかないが、こういう話を荒唐無稽なものとは思わせない現実があり、映画でもそういうことを踏まえてか、洗脳技術などではSFチックに見せても、ストーリー展開はかなり地味にしており、それがよくかみ合っているように思えた。

そういう地味なストーリー展開になったからこそ、やり手の黒幕という脇に回ったメリル・ストリープが光る。特に冒頭、息子が副大統領候補の指名から外されそうになる会議の中で、ライバルたちを相手に一歩も引かずに論じたてて、結論をひっくり返してしまう、その迫力に飲み込まれてこそ、この映画の真価が発揮されていくような感じがした。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)takamari[*] ミルテ[*] プロキオン14[*]

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