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[コメント] ミリオンダラー・ベイビー(2004/米)

マギーの父親が故人であるという設定が効いている脚本である。ガソリンスタンドシーンから飼い犬のエピソードシーンが特に染みる(再見にて初コメント)。
jollyjoker

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







父親がマギーをかわいがってくれていたことや良い思い出は、マギーが死後美化したこととも考えられる。マギーの家族を見るとそうも取れるのだ。しかし、父への思いがあるからこそ、マギーはフランキーを慕ったのだろう。

自分の信念の通りいかに生きるか。美意識と頑固さのかたまり親父イーストウッドは常にこのテーマで作品に取り組んでいる。

毎日の娘への懺悔は、マギーを通して疑似親子体験で報われたかに見えたが、自分を許せないフランキーは、さらに大罪を背負い隠遁生活者となってしまう。結局人は生きていくことがつぐないであるのかもしれない。

しかしイーストウッドには泣いてほしくなかった。

(評価:★4)

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