[コメント] ある日わたしは(1959/日)
これが初主演となる上原美佐の体さばきと台詞回し!日本映画史上屈指の大根演技を満喫した。ただ、だからこそ喜八の奮闘に目が行く。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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佐藤勝の音楽を得て、喜八節はいよいよ並に乗ってきたの感がある。巴里風のメインテーマと、パステルカラーのファッション画で飾られたタイトルバックは洒脱の極みだったし、ビアホールの場面で掛かったタンゴ調の楽曲も耳に残る。
演技陣も、上原美佐以外は上首尾で、特に上原の父を演じた宮口精二の演技・存在感は絶品であった。妻、三宅邦子が亡くなるとき、駆け付けた上原謙との過去を慮って、静かに退出するシーン、庭に降りる彼の背中を、ただ静かに捉えるカメラ。・・・男の哀愁を描かせて喜八の右に出るものを思いつかない。
主演を嫌味なく演じた宝田明、初期喜八作品常連の山田真二、やや悪女的な役柄の水野久美、コメディリリーフの横山道代は、皆好演で、青春映画黄金期の勢いと説得力を感じる。
石坂洋次郎の物語については、相変わらずどうでも良く感じた。あまりにも胡散臭くて、コメントする気にもならない。
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