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[コメント] マラソンマン(1976/米)

パリ、ニューヨーク、ウルグアイの3つの緩やかな流れ。合流するまでが長いが、合流すれば激流に変わる。そしてマラソンという、孤独を友にしなければいけない競技がラストに連なる。
ジャイアント白田

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







見ていて、互いの話が合流し展開の終着点が判明すればするほど展開は早くなり、エキサイティングが増していくを感じる。マラソンの中でアベベになれなかった青年が、実社会でアベベになってしまった。彼の得てしまった孤独は、マラソンランナーをやっている時と比べようのない程の孤独でありながら、ゴールを目指す彼の眼差しは前よりも強さを増している。彼のスタートはこれからなんだろうと思い、映画を見終わった。

主人公の青年は幼少で社会の暗部を知り青年で暗部の意味を知る、のだが『真夜中のカウボーイ』路線を踏襲している。ジョン・シュレシンジャーの経験したことは一体どんな経験だったのだろうか。きっと、スティーブンキング級に凄い経験の連続だったんだと思う。が、経験が重要ではない。シュレシンジャーは経験をどう自分の中で消化して経験を力にするかが得意なんだろう。この作品のカメラの訴えていることは、「客観的視点とは、冷めた目を落ち合わせることと直結している」かのよう。

シュレシンジャー監督は経験をフルに活かしている。

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ランキング第一位@歯医者さん万歳祭り

聞きたくない音が聞ける場所ランキング第一位。

前を通るだけで歯がうずく建物ランキング第一位。

行かないといけないのに足が向かない所ランキング第一位。

女医さんがいないとやってられない病院ランキング第一位。

麻酔の効果が切れるまでの時間を体験出来る場所ランキング第一位。

待合い時間が長く感じる待合い場所がある場所ランキング第一位。

そこに行くと場合によってキャラメルが食えなくなる場所ランキング第一位。

中にはいると強烈な臭いで痛みがフラッシュバックしてしまう建物ランキング第一位。

「痛み止めの薬なんていらねーよ」と痛みに逆切れしてしまう場所ランキング第一位。

「唾液をちゃんと吸ってくれない!」とイライラしてしまう椅子がある場所ランキング第一位。

「麻酔が効かない」と言われ計2〜3本の麻酔注射を目に出来てしまう空間ランキング第一位。

二度と行きたくないのに「なんで?また痛いねん!」と行きたくないのに行かないといけなくなる場所ランキング第一位。

「『虫歯は遺伝である』と言われても…」と鬱になりながら出かける場所ランキング第一位。

「親不知って本当は抜かないでいいんじゃないのかよぉ〜」と医者不信を加速させてしまう実験空間ランキング第一位。

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嗚呼、こんな事書いてると自分の口内にある「治さなければならない歯」を思い出して「OH!スーパー鬱」状態。拷問の中で一番痛いのは、片っ端から体験したことないけど絶対意味もなく抜かれ削られる事だろうなぁ…。ダスティン・ホフマンって、演技のために歯医者を通ったんだろうな…。これがロバート・デ・ニーロだったらワザと虫歯にして拷問を後で見返せるようにビデオ撮影で歯の治療をしたんだろう。あと「音だけで痛さは蘇る」を心得た監督の着眼点も見逃せない。

「キィーーーーン!キュイーーーーン!」

やべっ、書いてて痛みが酷くなってきた…。

2003/1/22

(評価:★5)

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