啓夢（柳楽優弥） のあるふとした表情がフラッシュバックし、喉が詰まり涙が溢れた。

思い出すだけで、喉が詰まる様な違和感を覚える程なので、あれは名シーンだったと思う。

村上絵美（蒼井優） 「お母さんが像に夢中だから。お母さんの夢を追いたかったんでしょうね。」

-----哲夢の母（常盤貴子） 、堰を切ったように慟哭…

フラッシュバックした哲夢の表情と言うのは、

「象を飼う事にした！小さい頃からの夢だったの。」 と台所で語る哲夢の母を、ちらっと見上げ、数秒後、、はにかんだ時の啓夢（柳楽優弥） の表情だ。

目力だけじゃん、と思っていた 『誰も知らない』 の時の 柳楽優弥 から一変、その眼に優しさと繊細さが備わった。

優しさと繊細さとを帯びつつ健在な目力は、ただ強い眼光なだけではなく、意志の強さも感じ取れた。

坂本龍一 のあの音楽も傑作だと思う。バラエティ番組等であの音楽が使われるだけで！この映画を思い出し、少し胸が詰まる思いがする程印象的。

志半ばで亡くなった哲夢を思うと、失意や言葉にならない思いでいっぱいになる。 あの事故が、実話を基に…ではなく作り物の話だったら、憤慨していた事だろう。

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