[コメント] チャーリーとチョコレート工場(2005/米=英)
チョコレートってのは他のお菓子にはない不思議な力がある。食べ始めると止まらない甘さ。するめいかや枝豆をツマミにしていていつの間にか一袋空けちゃうのとはワケが違う止まらない感である。バレンタインに女子からもらった時の嬉しさと甘いひととき…(どういうワケか別学である高校に入ってからこっちの方面は遠ざかる一方)。本作と違ってジョニー・デップがカッコ良く収まってる『ショコラ』なんて映画もあったが他のお菓子と一線を画す何かがある。いつの時代の人間だって誰もせんべい工場やらポテトチップ工場やらカッパえびせん工場やらキャンディー工場やらキシリトール配合ガム工場なんて行きたくないしね。
だからと言っても正直なところは、現在リメイクするに当たって、製作決定当初は夢が詰まったチョコレート工場ってだけでは弱いんじゃないかと思っていた。いくらバートン映画の興業収入を五割増しにはできるであろうジョニー・デップがいたとしてもね。早い話、なぜか猿にしか見えないマーク・ウォールバーグが人間役で出ていた『猿の惑星』みたいに映像とかメーキャップ以外見所なき作品になるんじゃないかと思っていた。だが、予告編でちょっと期待度が増し、本編を観て、バートン×デップにそんな心配は不要だったのだと反省した
バートンは『ビッグフィッシュ』で語っていたようにプライベートでの父親の死をきっかけに明らかに転機を迎えたようで、それは作品にそのまま現れている。〈家族を大切に〉というメッセージをストレートに恥ずかしげもなく伝えてくることに少々違和感を感じた人もいるかもしれないが、バートンの映画監督としてだけでなく、父親として、人間としての変化、成長と見てやっていいんじゃないだろうか。
それにしても登場人物最高。ウォンカは言うまでもなく、チャーリーの祖父母にウンパルンパ、ウォンカ父。。。それからチャーリーをやっていたフレディ・ハイモアは『ネバーランド』の頃よりオーラが出ていたし、何よりあの頃より撮影そのものを楽しんでたんじゃないかと思った。とりあえず俺はこんな映画作っちゃうバートンの製作現場を見学したいもんである。
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