[コメント] 妖怪大戦争(2005/日)
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個人的に内輪ノリというのはあまり好きではないけれど、ここまで徹底して屈託がないと仕舞いにはコチラの顔も緩みまくりデス。もうこれは映画的完成度がどうこうというレベルの評価じゃありませんので悪しからず。それにしても「それはちゃんと説明せんと分からんだろ普通」、みたいなモノが多過ぎです。あたかも分かってるかのような前提で話が突っ走っているトコロが、諸先生方オタク気質丸出しデス。それにしっかりついていってる三池監督、苦労もあったかもしれないけど(笑)ハッキリ言って立派です。
苦笑を誘うシーンも多々あれど、妖怪達のアナログ感が妙に功を奏している(気がする)。洗練されたCGだけでは、この愛すべきヘタレ感は出せなかったでしょう。多分。それに多少チャチだとしても、ぬくもりが伝わってくるんですよ、作り手側の。これは妖怪たちに親近感を持ってもらおうと思う上で、結構大切な要素だったりすると思うし。
それにしても妖怪たちの百鬼夜行(というか物見遊山)の雑多さ加減には、不覚にも感動すら覚えてしまった。多分人間の目を通すと、彼ら一人ひとりが同じ形を持たないマイノリティとして映るからかもしれない。そして彼らの存在が「見える人には見える、見えない人には見えない」という、妖怪が持つ一番重要な特徴を大切にしていることも、個人的にはうれしかったデス。
まあとりあえず良くも悪くも雑多ではありますが、大まかに言えばラブ&ピースな少年の成長話なんですが、あえて断言します。世に妖怪信者を一人でも増やすこと、それが何よりの目的のハズです(本人たちは使命と思ってるかもしれない)。まあこれまた、伝わらない人には伝わらなくて当然でしょうし、奇特な方には伝わるでしょう(既に水木しげるにも京極夏彦にも毒されている自分は諸手を挙げて歓迎デス)。
(2006/2/19)
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