[コメント] ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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自分の生まれた時代に近かったので少しはなじみがあるかと思ったがこれ(ここ)は外国だった。東京に初めて行ったのはこれより10年後だったけどまるっきり変わってた。今なら10年前と言っても大して変わらんものだけど当時は凄い変化の勢いがあっただろうしね。
そんなわけでノスタルジーってよりもイラン映画でも観ている気分にさせられる。いや、CGで作ったイラン映画って感じか。
考えさせられたのは今ひとつこの話にのれなかったものに俳優の演技がある。下手だとかそういう話ではなくて上手すぎて2007年の現役俳優くさいのだ。昭和30年代の映画の演技は何だか妙に堅苦しいセリフが多い。脚本家の当時の流行なのかもしれないが「君、ちょっとカワイイね」「まあ、いやだわ。ちょっとじゃなく凄く、じゃなくて?」「こりゃあ一本取られた(頭をかく)」みたいな世界。俺(昭和30年代生まれ)の知っている昭和30年代の東京はこれなのだ。いや、映画と比べられてもね、と言われても体感記憶としてはそうだし。何より地方に住んでて標準語を聞く機会ったらテレビ、ラジオしかなかったわけで力道山のあの実況なんですよ、標準語って言ったら。それを古館一郎が実況やっちゃった様な違和感ってんですか。いやいや黒澤の映画をリメイクで現代風演出で織田裕二にやられるアレに近いのかもしれん。
微妙に知っているというのは相当に勘違いしているとこの映画に教えられたわけで未来の都市想像を頭の中で描く当時の少年達に「お前、空飛べるわけねーって(笑)」などと言えない立場になっちまった俺であった。
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