[コメント] 隠し砦の三悪人(1958/日)
『七人の侍』や『用心棒』で三船が体現する“腹切り忠義クソ食らえ”のモチーフよりも、スケールやスペクタクルを追求した印象。話は面白いし、こんなにストレートなヒロインはこれっきりだ。宮崎駿も大きな影響を受けたのではないかと思われるが、潔く、清々しい。
あの踊りのシーンに、少し抵抗を感じた。どちらかと言えば日本人らしからぬ個人主義の発露が黒澤監督のイメージだったからだろうか、“隠す”というモチーフがあったにせよ、踊りへの同化に何かしら引っ掛かりを感じた。心なきエンタメになだれ落ちる危険もなくはなかったと思われるスケールだが、その危機を回避したのは千秋実と藤原釜足のキャラクター造形だったのかもしれない。
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