[コメント] グッドナイト&グッドラック(2005/日=仏=英=米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
映画が全部、必ずしもドラマティックな緩急が必要なわけでは無く、淡々とした中に生まれるドラマ性というものもある。けれど本作はテーマが実際に起きたレッドパージにおける実在したキャスターのドラマティックなストーリー。もう少しエドワードのマッカーシー議員批判のくだりは温度があっても良かったと思う。
エドワードのジャーナリストとしての健全な精神、正義感に父がキャスターで本人もジャーナリズムを学んだクルーニーが共鳴し、憧れ、本作を撮った気持ちは解る。 けれどエドに心酔するあまり彼の記録フィルム的傾向に傾き、映画としての遊び(余裕)が無くなってしまった。その辺りにクルーニーの生真面目さを感じてしまう。 メイン舞台がスタジオばかりというのも退屈な印象を生んでしまった。
主演のストラザーンは金属的な早口の口跡で、鋭さと知性を醸しエドワードをスマートに好演。 モノクロに生える彫刻的なルックスの紅一点:クラークソンの美貌も冴え渡り、現代ハリウッド映画では、なかなか生かしきれない彼女の魅力が充分に発揮されて贔屓女優だったので嬉しかった。 囲むダウ二ーJr、ダニエルズ、ロスらサポーティングも皆、風貌や物腰がクラシックな時代の空気にフィットしており好演。
次々と世界中で大量生産される映画作品の中で、確実に、いぶし銀の魅力を放つ一本ではあるものの誰にでも両手放しで愛されるか?普及の名作として語り継がれるか?と問われるとNOと応えるしかない。しかし個人的にはソリッドな質感が忘れがたく本作はブラックコーヒーのような味わい深い作品なのである。
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