[コメント] フラガール(2006/日)
人間の醜い映画。
社会全体の利益よりも、個人的な生活上の都合とか好き嫌いを優先する人間は醜い。しかし人間は否応なく醜い存在であるから、その醜さを開き直って肯定する映画はあっていいし、存在する必然性がある。だがこの作品は、そういった人間の性質をあたかも美しいものであるかのように描くのだから、映画として醜い。この映画を良かったという人に聞くと、いろいろ感動するポイントがあったというのだが、ちょっと信じられない。表面的には感動フルに描いてあるから、深く見ずに感動する人間が一定の割合で生ずることは必然だと思うが、ここまで多くの人から称賛されるのは不気味だ。今の世の中が異常である(という認識は多くの人が共有すると思うわけだが)ことの、一つの現われだと思う。
65/100(07/03/08記)
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