[コメント] プラダを着た悪魔(2006/米)
仕事のために恋人も家族も何もかも捨て去ってひたすら出世をめざす。そんなビジネス・ウーマンの生きざまがテーマだ。
ミランダ(メリル・ストリープ )はどうせできないだろうといわんばかりに新米のアンディ(アン・ハサウェイ )に無茶な仕事ばかりを要求する。しかし、アンディはそれをやりきってしまう。最後にはとうとうエミリー(エミリー・ブラント )の仕事を奪い取り、パリに同行するまでになる。そしてついにミランダに能力を認められるのだ。
アンディはふと我に返る。きらびやかな世界で出世することは誰でも望んでいること。しかし、そのために失ってしまったものはあまりにも大きかったことに気がついたのである。最後の彼女の選択はとてもさわやかだったし、心から拍手を送りたいと思った。
見終わったあと、この映画は観客である自分自身にも同じ問いかけをしていることに気がついてしまう。もし同じような状況に置かれたら、アンディと同じ選択ができる人がいったいどれだけいるのだろう。
多くの人にとって、もっとも親近感を感じるのは、有能なミランダでもアンディでもなく、わがままな上司に振り回されるエミリーではないかと思った。彼女こそ、この映画の本当のヒロインである。
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