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[コメント] しゃべれども しゃべれども(2007/日)

ほおずきか・・・。ところで今の若人に「半鐘」とか「ジャン」「おジャン」なんてわかんのかしら。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 最後まで見て、ようやく「ほおずき」がドラマの恋愛部分の綾として組まれていたことがわかった。これ、見てる最中はちっとも気づかなかった。つまり、サツキ(香里奈)はほおずきを買ってもらったお礼を三つ葉(国分太一)に言ってなくて(確かに「お礼を言えなかった」というシーンはあった)、三つ葉はそのことをずっと怒っていたのだ、ということが。

 うかつだったと言われればそのとおりだが、彼女がそれに感謝し、大切にしていることは観客には伝わるわけで、そういうことはいずれ三つ葉にも伝わるのではないか、と思うわけだ。人間同士なんだから、これ以外の部分においても接点はあるはずなわけだし。

 なにかこう、人間というものが、ずいぶん狭い接点でしか接していないような、奇異な感じを受けた。お礼を口にしなけりゃ、好きだという思いが伝わらないものだろうか。だとして描いているとすると、「言葉」というものにずいぶん重きをおいた映画ということだ。落語家とその周辺の話だからそれでいいのだろうけど、その割にはタイトル「〜ども 〜ども」は矛盾。

 つまり、映画として、「しゃべんなきゃいけないときにはしゃべんなきゃ駄目!」と言ってるように聞こえる、と。落語の映画なのに説教臭くしてどうすんだよ、と(まあそういうの最近多いけど)。火焔太鼓なんて30年早えぇよ、と(←関係ない)。

75/100(08/01/14見)

(評価:★3)

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