[コメント] キサラギ(2007/日)
「ヲタ」を馬鹿にするどころかここまで尊重して作られた映画に感謝したい。「ヲタ」であればある人ほど、とても面白くどこまでも感動できる傑作。
インターネットの普及は言うまでもないが、そんな現代社会で、 且つアイドルのオタクで、且つアイドルに心の底から惚れていて、 且つそれなりの一線を越えていて、且つ(ここがいちばん大事)真剣に応援している人にとって、 この映画は始まったその瞬間からとても他人事では済まされない。
今でこそ「ハンネ」で呼ぶことが受け入れられ、ある種の浸透を見せているが、 彼らはそんな文化が普及するずっと前から、「彼女」を追いかけるためにそのツールを利用してきた人種だ。
そんな彼らが、「彼女」の死をきっかけに集まり、愛を語らうという、「一般人」から見たらとても奇妙なことが、当たり前であり、最大級のステータスである彼らの日常を描いた作品だと私には断言できる作品。
何よりもこの映画の素晴らしさは、「違和感のなさ」に尽きる。
一般社会ではまだまだ隔たりのある、「ヲタ」というものをここまで尊重して作られた映画は本当に素晴らしい。
「ヲタ」の私が観ても、文句ナシで胸が熱くなる、素晴らしい映画。
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