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[コメント] 理由なき反抗(1955/米)

個人的には今一つ乗り切れないと反抗してみたくなる作品。ちゃんと理由もあります。
ナム太郎

特に最近のアメリカ映画には見られないような、シネマスコープというサイズを意識した画作りは見事だったし、ジミーのスウィングトップ、ナタリーのコートや口紅、サルの靴下に代表されるような「赤」を意識的に取り込み、それが映えるようになされた配色傾向が、結果として「茶」や「(発色のよい)緑」といった色までもを印象的かつ嫌味なく画面に溶け込ませていたところも面白いと思った。

が反面、役者陣に関しては、よくわからないところが多かった。ジミーはよく演技の常識を覆したといわれるが、自分にはやたら不自然な動きが多いように見受けられ、画的な格好よさは認めるが、『ジャイアンツ』の彼以外はどうも馴染めないというのが正直なところだ。またナタリーも、『ウエスト・サイド物語』や『草原の輝き』といった絶頂期の彼女と比べるとまだまだ青臭さが抜けきらない印象で(弟役の「ぼくのグラマー姉さん」という台詞=訳にも笑った。何だよ「グラマー姉さん」て…)、製作当時はともかく、今となっては鬱陶しいとさえ感じる物語性も相まって、自分には今一つ乗り切れないと反抗してみたくなる作品であったというしかない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ゑぎ[*] 3819695[*] けにろん[*]

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