[コメント] 理由なき反抗(1955/米)
ファーストカット、泥酔して横たわるディーンが猿のおもちゃを弄ぶタイトルバックから情感が滲み出る。それに続く警察署シークェンスも、カッティング・構図取りで主要登場人物たちを微妙に交錯させる手管がなかなかに巧み。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ディーンと父・母・祖母との口論ダイアログも、ほとんどもう別の生き物なんじゃないかと思えるくらい意思疎通が全くできない感覚が表現されている。
作劇としてもユニークさがある。普通に考えれば主人公であるディーンが殺されたり殺したりという展開になりそうなものだが、チキンレースでもラストの逃走劇でも彼自身は直接責任を負わない形で周囲の人間が命を落としていく。この無力感があるからこそ抒情性が生まれる。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。