[コメント] 母べえ(2007/日)
家族を引き裂かれ、しかも言葉にできないその思いに胸がえぐられるようだ。銃を持たないものにとっての戦争を抑えた筆致で描きながら、目が眩むほど鮮烈。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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戦地に赴かない者にも戦いがある。引き裂かれた家族が、同じ日本人の手によって真綿で締められるようにゆっくりと殺されてゆく姿を間接的に知らされる思いはどのようなものだろう。しかも大切なひとを思う当然の心情すら言葉にできない。それを表に出すことが、結果そのひとを更に苦しめることになるという状況の中で・・・。終わりの見えない苦しみの中で、その痛みを少しでも分かち合おうと集まった「家族」にも新たな別れが訪れる・・・。悪意なき「時代」の中で・・・。
僕は戦争を知らない。しかし知るひとにも知らないひとにも、等しく観てほしい映画だと感じた。
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