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[コメント] 人のセックスを笑うな(2007/日)

時おりはっと目の覚めるようなカットやセリフがあった。ということは、たぶん、全体的に眠かったのだと思う。
林田乃丞

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 素人目に見ても「構図にこだわっているのだろうなぁ」という雰囲気はぷんぷん感じるし、薄暗い部屋に引きずり込まれた永作の「じゃ、行くね」を筆頭に破壊力のあるセリフ表現も見られるのだけれど、それだけで「もつ」か「もたない」かと言えば、私の感想としては「もってない」と感じた。

 なんと言うか、松ケンの造形がいわゆる“萌えキャラ”っぽいのだ。永作の都合のいいようにしか動かない。あと、ロバを見たファミレスのシーンと初めてアトリエに招いてヌードモデルをさせたシーンの双方でふたりの「別れ際」を描いていないので、ふたりの関係の持続性がすごく不明瞭でこっち側にブン投げられてる感があった。「その日どういう別れ方をしたか」っていうのは男女関係の進行を描く上で非常に判りやすいファクターになりえると思うんだけど、これはわざと省略したのかな。

 それと、本当にどうでもいいんだけど気になったことがひとつ。キスの音が動きとシンクロしてないんだよなぁ。もう正直に申し上げてしまえば永作様のラブシーン目当てで女のコだらけの劇場に突入した私としましては、ここ、非常に不満でした。接触してないのに「んちゅぱ」みたいな音が入ってたりするんだもの。っていうかラブシーン薄すぎだろ。どうでもいいついでにもう少し書くと、ふたりで床に寝てたときに永作が「背中痛くなかった?」っていうセリフがあるのだけれど、その質問はコトの最中に松ケンが聞くことなんじゃないのかと。どんな体位でしおったんじゃいと。『人のセックスを笑うな』っていうけど、こっちは笑う気なんか全然ないしむしろ刮目して待ち望んでおるわけですから、ちゃんとセックスをしてくださいよと思いました。あと、文芸映画を観てこんな感想しかかけないぼくはしんだほうがいいとおもいました。

(評価:★3)

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