魔法はたまに使えてこそ魅力なはず。（だからハリポ嫌い）

千と千尋、ハウル、そしてこの作品とも、登場人物たちの魔法の乱用が気になる。

さらに共通するのが、主人公の家族にまつわる運命やカラクリが、物語のタネとして最後に露呈されて許しや調和が生まれる様である。

そのトラウマのような過去を主人公の恋人（のような人）たちが引き受けて物語が終わるところも同じだ。

そんな内なる精神世界に普通観客は感情移入できないのではないか。

宮さんに恋愛表現は無理だ。宮さんの魅力は人物をアニメイトすることで観客を沸かすことで、ヒーリングではない。

もののけ以前はよかった。主人公たちは行動し、世の中の不条理に悩み、決意し、世界を救ってきた。

今作と前２作の終わりは、主人公の欲を満たす自己完結でしかない。

宮崎監督の作品を「つまらない」と思うことがとても悲しい。