[コメント] パコと魔法の絵本(2008/日)
奇異なメイクの奇想なキャラクター、極彩色に彩られた絵画のような舞台、矢継ぎ早に繰り出されるボケギャグ、炸裂満開CG。中島哲也ワールドフルコースで、予定通りのお話しを消化してあっというまに映画は終わる。残ったのは花火大会の後のような虚しさ。
どんなに手を変え、品を変えても花火大会は花火大会である。大音響とともに炸裂する花火は、たっぷり二時間楽しめるが、当然花火以外の楽しみは何も出現しない。そんなことは、分かっていながらも最後には何故だかいつも虚しさが残る。この映画も同じだ。
メインの物語があまりにも貧弱なのだ。傲慢な老人が、悲運の少女の純真さに触れて改心する話。それ以上なにもない。土屋や妻夫木のサイドストーリーにしたって大した話しではない。いくらドンパチ、ドンパチと花火を打ち上げて派手に画面を飾ってみたところで、むげにつまらないとは言わないけれど、ただそれだけのことである。
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