[コメント] ワルキューレ(2008/米=独)
トム・クルーズ主演のスタームービーという性格ゆえ史実を題材とした映画のリアリティに欠けSO-SO
ブライアン・シンガーの正念場はどこであったのだろうという疑問が残る本作。製作者でもある監督がこうした不発弾をかますということは、作家としての能力を見限ってしまってもよいとまで言いたくなる。まず第一に歴史に材をとった大真面目なサスペンス劇である。少なからず史実としての考証を観客にも与える性格の作品なのだから、トム・クルーズという多くのイメージがつきまとうスター俳優の起用には首をかしげざるを得ない。せめてスタームービーとして仕上げる覚悟ならば本作のエンターテイメント性に欠けるプロットの弱さは致命的。題材、トーンがシリアスに訴えてくる妙味もあるのだがいかんせん商業的な目配せが気になって映画に集中できない。猛省を促したいブライアン・シンガーよりもこのセルフ・プロデュース街道で映画を量産するトム・クルーズには今後も期待したい。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。