全く関係のない人々。時代も全然違うし、会った事も無いし、でも、自分が今何気なくしている行動でも、それがいつかどんな風に誰かに影響を与えるかもしれないって考えると、なんだかワクワクしてくるし、私や、大抵の人がちょっとだけ抱えている孤独な感じも、少しは和らぐような、そんな気持ちにさせてもらえた。

バンドのパートがとても好き。思うようにならない若者たちの閉塞感が素晴らしく上手く描かれていたと思う。それに、彼らの「フィッシュストーリー」という曲こそが、全ての出来事の最初になったわけだし、ボーカルの男の子が間奏で語った言葉がそのまま現実になったと思うと、無駄な事なんて一つもないんだって思う。

彗星の衝突も考えさせられたなぁ。自分だったらどうするだろう。避難するのか、それとも達観して、レコード店の二人のように日常と変わらない生活をしたまま死んでゆくか。まぁ、その時にならなければ絶対答えは出ないと思うけどね。