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[コメント] 20世紀少年<最終章> ぼくらの旗(2009/日)

第1作鑑賞時に感じた不満は今更解消される事は無かったが、なかなか面白い映画だったと思う。☆3.7点(3部作全体への評価として)。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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3作目はかなり<画的>にも<物語的>にもかなり漫画的になってしまったが、1作目でそれを指摘し2作目で更にそれが進行したのを確認していたから、それ自体は覚悟していた事なので失望は無かった。

ただ<クライマックス>のコンサートシーンは堂々と呼び掛けてトモダチ政府(地球防衛軍?)の妨害も無しに万博会場に人々が集まる事が信じられなかったし、彼らが何とも言えない無気力な調子で「ス〜ダララ〜グ〜タララ〜」と広場にやって来た時には、彼らこそがカルト集団にしか見えなかった。

なのでケンヂの音楽でそこそこの盛上がりを感じたものの、それこそが詐欺にしか思えないのであって、この演出は悪趣味だな〜としか思えないのである。

肝腎のトモダチを万丈目が殺してしまったので、折角帰って来たケンヂの役割も2足歩行ロボを引っ繰り返すだけになってしまった感がある。カンナなどはケンヂが帰って来てヒーローの場を取られてしまい、結局この娘は何だったの?みたいな存在になってしまった。(実際現時点で何故カンナが「最後の希望」だったのか、未だに解ってない。)

     ◆     ◆     ◆

でも最後に最終兵器=隆之介くんを繰り出したシーンにはホロリときた。勿論現実には何の救いも無い仮想空間だという事は解っているけど。まぁ本当にホロリと来たのは隆之介くんの出る直前、子役のケンヂが「真の勇気」を出す所。俺はあのシーンを「矮小化」だとは思わない。ケンヂのように、一寸の勇気が出せなかった為に深い断絶を心に抱える事になった(深い傷を友だちに与えてしまった)人は多いのではないか。あそこはこの映画で一番リアルに心に響いた。

でも中学生になるまであんな仮面かぶってたら絶対変人扱いされて強烈に記憶に残ってるよな。以上!

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)uyo[*] 映画っていいね[*] おーい粗茶[*]

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