[コメント] 破戒(1962/日)
とにかくモノクロが美しすぎる。罪なくらい美しすぎる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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なぜ罪かと言うと、内容の悲惨さすら美しく見えてくるから。また、あえてそうした事なのかも知れないけど、ストーリー上でも醜い部分があまり語られない。それらは当然のことながら台詞としては語られるのだけれど、画的にはそういう表現を避けているとすら思えるほどに、醜さは鳴りを潜めています。
そういう訳なので、リアリティに欠けた作品ではあると思います。そこには市川崑という人の照れみたいなものが感じられたりもするんですが、それと同時にこの溢れんばかりの美意識には、説得力が伴っていたんじゃないかとも思うんです。統べての人は平等に同じ血が流れているという、説得力。
怒りなどの激しい感情は伝わって来ませんでしたが、人間が本来持っている美しさは伝わってきました。
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09.04.07記(09.04.06DVD鑑賞)
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