[コメント] ザ・ウォーカー(2010/米)
これって、まさかのキリスト教啓発布教映画?それとも現代アメリカ版「SF西遊記」?もしかして「マッドマックス聖人の奇跡編」?見終わって?マークが頭の中をグルグルしてしまった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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荒廃した近未来、滅亡寸前の人類に残されたたった一つの希望を、どこか遠くの約束の地へ運ぶ、というプロットはSFではよくある。最近の映画では『トゥモローワールド』なんかもその一つと言える。
本作に似た感じなら、古いSFに『SF最後の巨人』というものがあった。その映画には飢えてケモノと化した人々による食人というのもちらっと出てきたが、後半は何とか文明的なコミュニティを保っていたグループが崩壊を迎え、ユル・ブリナーのヒーローに「トマトの苗」を託す。つまり農業=安定した食糧確保の望みを託されて男は旅立っていくのである。
この「託される最後の希望」は、時に薬やワクチンであったり、子どもであったり女であったり家族であったり、知識や文明、文化や武器など様々であるが、その映画・物語の世界観をそれなりに踏まえて「実用的なもの」であり、その意味では納得できるものではあった。
本作ではついにそれは「聖書」とそれに象徴される「神の奇跡」になったわけだ。
神様とは縁遠い私にとっては「何じゃそれは?」という感想しか出てこないが、これも今のアメリカ社会の反映なのかなあと思うと、ちょっと興味深い。
あと、どんでん返しというほどではないが、その本の文字にまつわるアイディアには思わずニヤリとさせられた。(案外、このアイディアをやりたいがための映画だったりして)
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