[コメント] 煙突の見える場所(1953/日)
他人からは一見幸せそうに見えても内実は違っているように、おばけ煙突とは、ものごとを別の角度から見ると全く違って見えることの象徴だろうか。
この作品を見てなぜか、つげ義春の『おばけ煙突』と『日の戯れ』を連想してしまった。2作品ともこの映画とは全く異なる話だけどね。ちなみにこの煙突は東京電力のものらしい。
田中絹代が荒川の土手の上から駆け下りるシーンが印象的。あの傾斜を走りにくそうなサンダルで駆け下りてよくコケたりしないものだと感心する。その前に煙突を眺める田中を見下ろすようにアップする構図も斬新。この映画、時々ハっとするような構図を見せるので侮れない。
あとjmdbで調べてみたら芥川比呂志、芥川也寸志兄弟がコンビを組んだ作品はこの映画と『別れて生きるときも』、『東京夜話』ぐらいみたいだ。 映画検定の1級あたりに出そう?
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