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[コメント] 或る殺人(1959/米)

社会的正義はどこにあるのか?というデカイ話じゃないところがいい。
shiono

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ちょっと頼りない弁護士とロートルの同僚、切れ者中年女性秘書のトリオが魅力的。扱う事件の性質上、被告を含め特定の当事者に過度に感情移入することなく、謎解きミステリーのおもしろさを純粋に楽しめた。特に法廷におけるユーモアは、場を弛緩させるのではなく逆に緊張感を高めていて、だからマジボケであるカエル釣りの仕掛けの話にはおもわずのけぞってしまった。

意外な展開という要求を満足させつつ、通常なら見せ場であるところの最終論告・最終弁論シーンをバッサリカットしてしまうところも効果的。これで逆に裏の裏の真実とかがでてきたら嫌だな、と思っていたら、弁護士費用を踏み倒されたという可愛らしい結末で、気持ちよい満腹感だった。

(評価:★4)

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