[コメント] 海炭市叙景(2010/日)
うらぶれた北の街に生きる人々の哀歓。そこに起こる出来事は物悲しいほどささやかな老若男女の心のすれ違いだが、嘘のない愚直なまでのリアリズムが言い知れぬ寂寥感を呼び、2時間半の長尺を意識させない。熊切和嘉はまばゆいほどに手腕を磨き上げた。その人間に対する洞察力は瞠目に値する。
(水那岐)
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