[コメント] スプリング・フィーバー(2009/中国=仏)
中国映画もこの領域に到達したということですね。(2011/04/26)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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『ブロークバック・マウンテン』とか『クライング・ゲーム』とか、異質だけど『ミルク』なんていう作品もそうですけど、こういう恋愛観の社会性については、私もあまり認識が及んでおりません。
本作は明らかに『ブロークバック・マウンテン』に近いものと思われますが、とてもユニークなのが、女性を交えての3人の旅がいいんですよね。
ちょっとロードムービーっぽくて。
男性同士の仲も女性が交わることで、より複雑な心境が重なったりして、辛辣ですごい映画だと思いました。
主人公の青年は何となく尾崎豊さんに似ていて、いつどこからナイフのような切れ味で他人を刺すかわからないようなそぶりを見せながら、実は自分自身が常に女性的な立場で相手と交わろうとする。
この関係って実に複雑ですよね。
冒頭に水連の花が雨に打たれて、この映像表現も実に美しくて、映画全体を通してこの映像が焼き付いているんですね。
カメラも大胆にハンディを駆使して、どんどん人物を追いかけます。
この前に見た『クロッシング』という韓国映画があまりにもカメラが固定されていて整然としているのに比べて、この作品のダイナミックなカメラワークは見る側をどんどん不安に陥れます。
才能を見せ付ける作品ですね。
2011/04/26 自宅
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