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[コメント] トゥルー・グリット(2010/米)

コーエン本領発揮。観賞後の静謐感が続く。コメントに苦労。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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相変わらずの映画的完成度の高さ。アンチクライマックスのロードムービーがアカデミー賞にノミネートされるのは映画産業に関わる同業者からの強い支持受けているからで、そこにコーエン兄弟の力量に対する同業者の嫉妬と羨望を感じた。コーエン兄弟に巨匠の風格を与えているアメリカの成熟が読み取れる。「俺も年老いた」とつぶやきながら少女を抱きかかえて運ぶ老保安官の描写。

ほとんど全編が殺伐とした原野でしかも季節が花の咲かない荒涼とした冬であるにもかかわらず、奇妙に季節感のない画面。見た後の満足しながらも黙り込まざるを得ない静謐感。

悪役一味に動物の声真似をする発達障害の小物を配置するコーエンの批評性。陛下のお言葉にも登場している日本の「さかなクン」の扱いとの違い。疲労消耗してもはや助からぬと判断して早く楽にしてやろうと迷い無く射殺するのを許せない少女の感傷。少女が無力感をみせるのはここだけである。25年して再会を期待する彼女の願いは3日前に亡くなったという事実で砕かれる。人生とはそういうもんだよ、と提示されれば、納得せざるをえない。

相変わらず無視できない手堅いコーエンの現実把握に納得の☆4つ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)水那岐[*] けにろん[*]

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