[コメント] SUPER 8 スーパーエイト(2011/米)
この作品、私の率直な感想は、映画というより、小学校の図書室でよく借りていた子供向けのSFシリーズを読んでいた楽しみに近かった。
スピルバーグ映画の引用多用らしいけど、実は私、「未知との遭遇」も「E.T.」も意外に見てない。
そんなヘッポコながら、あのコダック社のスーパー8にはお世話になっていて(国内現像中止になってフジのシングル8に乗り換えたり)、映画作りのワクワク感というのは実感できる。
さて、この作品の面白さは、題材の盛り込み加減だろう。ともかく、いろんな要素を詰め込んでる。冒険、パニック、成長、初恋、親子の葛藤…、きっと、一つずつを吟味すれば、上手くない部分も多いのかもしれないけど、それより、ドキドキワクワク感を優先しちゃえば、こんなもんかと思うんだよね。その辺が、子供向けSF感的な逃げといえるが(子供向けだって「子供だまし」ばかりじゃないよ)。
映画本来の楽しみであれば、登場人物達に感情移入して、同調・反目しつつ感動するもんだろうけど、これは、どちらかといえば、俯瞰的に物語を見ている自分を楽しむような作品じゃないかと思う。登場人物達のキャラクターや描写の「あるある」感とかね(監督の女優を選ぶ理由とかさ)。小ネタ的に繰り返されるゲロネタと爆発ネタとか、タイミングいいしね。
そのせいで、パロディを楽しむようでもあって、感動という面ではやや薄いんだけど、それも、最後に出てくる「スーパー8」で撮影した作中作品の提示(あれ自体8mmフィルムで撮って無さそうな画質で残念だけど)で、作品の楽しみ方自体も示したんじゃないかと思う。「作りは粗いけど面白かったね」て素朴な楽しい感じ。
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