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[コメント] スタンド・バイ・ミー(1986/米)

国が違えば、それぞれの文化がある。当然だが日本の夏と米の夏は違うだろう。だが、樹の上の秘密基地、家族との確執、疎遠になっていく仲間、そして、親友のぬくもり。その記憶の断片は、かつて少年だった人たちの胸を必ず打つ。
カー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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最近、ETのニューバージョンが話題だが、ニューバージョンでは 大人の持つ銃がトランシーバーに書き換えられているそうだ。 スピルバーグは、「ETの世界に銃というものは邪魔」と語っている。 もちろんETは上質のファンタジーだが、少年たちの物語という点では、 スタンドバイミーのほうが数段上だ。銃を持ち、死体を捜す少年たち。 彼らの中に、超人はいない。リーダーのクリスも、決して強い人間ではない。 そこにあるのは、「少年」の真実。虐待されながらも父親を崇拝する少年も、 家族に愛されず、兄より自分が死ぬべきだったと泣き叫ぶ少年も、 太っていて、臆病なムードメイカーの少年も、 リーダー格だけど、自分にだけ弱い部分を見せてくれる少年も。 全て、少年の真実だ。かつてオトコノコだった人間は、かつての自分が、この映画の中に必ずいる。 全ての大人が敵だった時代。永遠に一緒だと思った仲間達。 恐ろしく、儚く、触れたら壊れてしまいそうな夏の思い出。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)tamic[*] muffler&silencer[消音装置][*] maoP

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