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[コメント] 永遠の僕たち(2011/米)

その重さや暗さがことさら強調された「死」は、ときに形骸化してしまうことを私たちは知っている。少年や少女には荷が重過ぎる全喪失を描きながら何とみずみずしいこと。そこには宗教や感情に拘束されることのない、人が人として存在する素の境地が立ち表れる。
ぽんしゅう

このみずみずしさの要因は、何といってもヘンリー・ホッパーミア・ワシコウスカが醸し出す透明感(ワシコウスカのアナベルが、次つぎと身にまとう服のなんとキュートなこと!)にあるのだが、さらに、戦争犠牲者としての悲惨を誇張しないヒロシ(加瀬亮)のクールな描かれ方と、若い二人に対する先輩死者としての誠実さがこの映画の乾いた死生感の枠組みをかたち作っている。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)緑雨[*] 3819695[*] 赤い戦車[*]

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