[コメント] ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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十分に注意深く作られている映画だと思う。公共交通機関(具体的には地下鉄)は狙われやすいなんてオスカー(主人公の少年)のセリフもあったが、まるで自然災害かなにかのような描かれ方。父の遺した「鍵」の秘密を探りにN.Y.中を回る中で、彼は英語も喋れないような人たちに出会うのだが、それはアジア系の人々だった。テロやテロリストへの憎悪、愛国心の鼓舞などへ繋がる要素は、慎重に抜き取られていると思ったからだ。
物語というものの必然的な構成として、中断していた父との探し物が「見つかった」というエピソードが締めに来るのは仕方がない(というか、悪いとも思わなかったけど)。その前の「母との和解」みたいなパートは、確かに取って付けた感じがした。おそらく、こうした精神的痛手は、こんなことで乗り越えられるようなものではないだろう。だから、実際に今でも苦しんでいる人が見て、「なんでえ。こんなんで解消できるもんかい」と思うのでなしに、「ああ。いつかは、少しは和らぐことがあるのかもしれないな」という感想を持ってもらえたらいいのになあ、と思ったことだった。
良かったのは、そこに至るまでの少年の心の揺れ。わずか11歳の少年が、大好きだった父の期待に応えようと、父が生きていたらそう望んだであろう振る舞いに励む。悲しみに打ちひしがれるのではなく、決してあきらめずに「鍵」の秘密を探し続けること。それは同時に、怖くて父の問い掛けに応じられなかったという、自身で封印したい体験に、自分の力で向き合うために必要なことでもあったのだ。祖父と推定される老人に、留守電のテープを聴かせるシーンでは、(→コメントへ)
てゆーか、俺、花粉症じゃねーし。
80/100(12/03/11見)
もう一言。ハッピーエンディングにしたのは、ハリウッド的な物語構成を尊重したものと思う。俺なんかは、そういった姿勢に、本当の意味でテロに屈しないという意思を見て取ったりしてしまう。たぶんうがちすぎなんだが。
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