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[コメント] オズ はじまりの戦い(2013/米)

3D作品でも大抵2D版で見るのですが、これは見終えたあと、“もいっぺん3D 版で見直したいっ”と思いました。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







色彩が鮮やかでした。(ああ懐かしの)イエロー・ブリック・ロードとか、はっきり・くっきりした原色系の多用がいいのかな。初めて映画に色がつくのを目にするような、楽しさ・わくわく感がありました。CGであっても原理は同じかと。この間、映画が獲得してきた彩色ってなんなんだろうと思ってしまいました。

3Dで観たいと思ったのはこれと逆の理由というか、映画がようやく3Dに適した撮影技法を獲得しつつあるのかなあと、思ったからです。映画はこれまで、基本的には周縁部が手前(近い)、画面の中心部に行けば行くほど奥(遠い)という具象配置で世界を映し撮ってきたのだと思います。これだと、2D映像でも結構奥行き感が出せる。逆に出っ張り感というか、こっちに向かって来る感は、平面映像では出しにくかった。

ところがこの画面配置をそのままに3Dに移行すると、最も手前にあるはずの周縁部は、スクリーンの外枠という直線にふちどられていますから、劇場のスクリーンのある位置以上の“手前感”は持ちにくい。だからこれを、ちょうどこれまでとは逆、ピラミッドを上から覗き込むような具象配置に変えたらいいのではないか、というのが僕が自分の頭で考えた持論なのです。つまり、3Dとは立体的ということですが、立体映像の特長は、出っ張り感にこそあるだろうと。それには、外枠(フレーム)を比較的意識しないで済む中心部を、手前に配した方がいいのではないか。

どうしたらそういう映像が撮れるか分かりませんし、この映画が全面的にそうなっていたとも言いません。3D版で確認したわけでもないです。ただ、そう思わせる要素が十二分にあった。

ストーリーも良かったです。魔法を信じる純粋な(?)心が報われるといったファンタジーで、大枠では予想通りに展開します。ただ、細かなキャラクター設定が凝っているのですけど、そこのところで、かなり予測が裏切られます。これが楽しい。変わった設定だけど、練られた設定だと思いました。

行きつけの映画館では、なぜか3D版がやってない。どこに観に行こうか、というのが(時間をどう作るかとともに)目下の思案どころです。

85/100(13/03/20見)

(評価:★4)

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