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[コメント] ザ・マスター(2012/米)

哀しき人生のロードムービー。最初と最後の海岸のシーンには、岡本喜八の『肉弾』と通じるものを感じた。
緑雨

序盤、撮影技師時代のホアキン・フェニックスが客に照明を近づけ過ぎて乱闘になる件りと客船に紛れ込む件りで、トラックでフレームを横方向に移動させながら空間構成と人物の動きを見せていくのが、この映画で一番魅力的な画面。

フィリップ・シーモア・ホフマンにはかなり期待したのだが、予測の範囲内でいまいち面白みに欠ける。むしろ癇の強さを振り撒くエイミー・アダムスがなかなかいい。

それにしてもホアキンの役作りは凄まじい。終盤の老け具合はとても実年齢30歳代とは思えないし、ちょっと背骨が斜めに傾いたような佇まいや仕草の1つ1つにキャラクタが自然な形で宿っている。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)3819695[*] のの’ ペペロンチーノ[*]

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