[コメント] かぐや姫の物語(2013/日)
筆で書いた線のような独特のタッチに味はある。味を出すので精一杯という感じが、ものさびしいだけだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
以下蛇足
・映画のストーリーはシンプルが一番だが、『竹取~』の原作の物語に、映画的な面白さはない。あるはずもない。だがなんとなく、話の進行は原作に忠実になるのだろうと思っていたので、そこはよい。付け足された子ども時代のエピソードや捨丸一家との接触なども、悪いことない。
・かぐや姫自身が望んだために、月からの迎えが来たとされていた。これは原作にない。野山を駆け回った田舎での生活が真に実りのある幸せなものだったのに比べ、都での生活はうわべだけの飾りものにすぎず、むなしくおぞましいものであったから、という理由である。この対比がまったく不充分だ。特に都での生活は、きらびやかですらない。
・子の幸せを願う親の情なんて描写は、確かに少しはグッとくる。だが、こんなのは枝葉末節と言って悪ければ、保険だ(もっと悪いか)。酷評リスクを避けるための。もっともこれは、お金を払って観にきてくれるお客さんに少しでも多く楽しんで帰ってもらおうという、エンターテイメント精神の表れでもあるから、いいか悪いかで言えば、いいことだが。事実、単純な感情刺激なので、私のようなものでもグッときた(くどいようだが、少しだけ)。
75/100(13/12/07見)
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