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[コメント] ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013/米)

ショーマストゴーオンの精神ここにあり。
太陽と戦慄

スコセッシ作品って昔から一本調子な感じはあるし、本作はそれに加えて3時間の長尺。前半はちょっとキツいなと思いながら見ていたが、拝金主義カルトの教祖様とでも言うべきディカプリオのノリノリな怪演が凄まじく、彼に引きずられるかのように演出のテンションもどんどん上がっていく。完全にラリった状態で這いずり、階段を転がり落ち、執念で車を運転するシークエンスは白眉と言えよう。

とにかく全編ろくでもないことしかしない。取り巻きも狂人しかいない。そんな異常なカリスマが率いる異常なコミュニティにはここだけで共通認識化された厳しい規律が存在し、イケイケでない者は容赦なく罵られ無慈悲に排除される。金魚鉢の掃除をするなんてダサい行為はもってのほかなのである。まあいくらなんでも誇張して描きすぎかもしれないが、ダーティーな連中を徹底的に戯画化したコメディとして見れば秀逸だと思う。

ヤクも乱交も金儲けも一度始めたらやめられない止まらない。ショーマストゴーオンの精神ここにありって感じの作品であった。キムタクは出てこないけど。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)DSCH[*] けにろん[*]

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