[コメント] 仁義なき戦い 頂上作戦(1974/日)
このシリーズ、戦後の極道社会の変遷を局面ごとに辿っていて興味深い。前作『代理戦争』で政治化して繁栄を謳歌したヤクザの世界は、市民社会の成熟とともに"反社"として退けられていく。
それにしても、この作品の小林旭はえらくカッコいい。『広島死闘編』では死病を患っていたはずだが、すっかり完治して、その役柄は松方弘樹に譲り渡された。
"広島ヤクザきっての人格者“小池朝雄も印象深い。同窓旅行の風呂場で、一人だけ紋々背負いながら恩師の背中を流しはしゃぐ姿と、その後の運命のコントラスト。
中盤に菅原文太が消えてから話がやや停滞するが、ラストの小雪吹き込む廊下での旭と文太の二人語りが趣深く余韻を残す。
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