コールドスリープポッドの故障で、ひとりだけ先に予定よりも90年も早く目覚めてしまったジムが一年にも及ぶ葛藤の末にオーロラを起こしてしまうくだりは若干の身勝手さを感じたものの、順調にふたりの距離が近づいていく過程が丁寧に描かれており、観ていて微笑ましさを感じた。

まさかのアンドロイドバーテンダー・アーサーのお喋りで、一連の件がオーロラにバレてしまいふたりは険悪な雰囲気になるものの、甲板長・ガスの死によって、改めて「今を生きていること」の大切さ、「ふたりしかいない現実」に向き合えたと思う。

数々のトラブルを共に乗り越え、どちらかひとりだけが再度コールドスリープできる機会を得てもなお、ふたりでいることを選択したオーロラ。

コメディ要素、サスペンス要素、ラブロマンス要素満載の、最高のデートムービーかと。

宇宙遊泳の怖さと美しさ、プールのシーンでのジェニファー・ローレンスの艶めかしい肢体。

ひとりで観ても十分に楽しめる。