[コメント] スウィート17モンスター(2016/米)
ヘイリー・スタインフェルドを愛でるというか、楽しむ映画。時代が赦すのなら、つまり、1980年代のような青春映画全盛時代がまた来るのであれば、モリー・リングウォルドの再来となることができる才能だろう、と思った。
とは云え、スタインフェルド以外の脇キャラクターもよく描き込まれている。母親のキーラ・セジウィック。兄のブレイク・ジェナー。親友クリスタ−ヘイリー・ルー・リチャードソン(『スプリット』では監禁される女の子の一人だ!)。ラスト近くで、兄に謝り、殆ど言葉なくハグをし、親友クリスタとも和解する、この場面は演出の一番の見せ場だろう。そして、いつも教室にいる教師のウディ・ハレルソンがとてもいい。スタインフェルドに小馬鹿にされても怒らない。『スリー・ビルボード』でもそうだったが、切れないキャラの方がこの人には合っているのだ。あと、東洋系のクラスメートのアーウィン−ヘイデン・セットー君が意外性のある設定で面白いのだが、家に行くと大邸宅、というのは少々鼻白む。絵を描いている、また映画を作っている、という嗜好が中盤で紹介され、ラストは彼の映画の上映会がクライマックスだと云っていいと思うが、これが下らないアニメーション映画で、この下らなさに、とても好感を持つ。
製作にはジェームズ・L・ブルックスの名がある。本作の出来栄えには、彼の貢献もあるのだろう。
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